お疲れ様です!いつも丁寧な作業をありがとうございます。
私たちの仕事の本質は、単にいちごを育てることではなく、販売ニーズに合わせていちごの状態を最適に整え、「最高の商品」へとコントロールすることにあります。
その目的を達成するために欠かせないのが、日々の細やかなメンテナンスです。今回、オアシスファーム町田の基準を、網羅的にまとめました。
「なぜこの作業が必要なのか」を再確認し、日々の業務にあたってください。
1. メンテナンスの目的(なぜやるのか?)

私たちが手を加えるのには、大きな理由があります。
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栄養の集中: 余計な芽やランナーに使うエネルギーを、すべて「実」の大きさと甘さに注ぐため。
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病害虫の予防: カビや汚れ、茂りすぎた葉を取り除き、クリーンな環境を作るため。
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品質の安定: 実を正しい向きに誘導し、収穫ミスやロスをなくすため。
2. 株をいたわる「オアシスファーム式」の所作
いちごはとても繊細です。上から押さえつけられたり、無理にかき分けられたりしないよう、この動きを徹底してください。
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基本姿勢: 株と株の間に立ちます。
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手の甲を使う:
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左側の株を確認する際は、左の手の甲を使い、下から上へ持ち上げて葉をよけます。
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右側の株を確認する際は、右の手の甲を使い、下から上へ持ち上げて葉をよけます。
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禁止事項: 「上から押さえつけない」「無理にかき分けない」ようにお願いします。
3. 脇芽(わきめ)の選別:三角と四角

株元(クラウン)の横から出る新しい芽の管理です。
■ 形で見分ける基準
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取るべき芽(三角): 根元が細く、三角形のように尖って見えるもの。ひょろひょろとしていて、実をつける力が弱いため除去します。
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残すべき芽(四角): 根元がどっしりと太く、四角形のように安定感があるもの。これが将来のエースになります。
■ 時期別の目標目安数
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12月〜1月(冬期): 厳選して1〜2芽(メイン+強い脇芽1つまで)。
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2月以降(春期): 株にパワーが出るため、最大3芽まで増やして収穫量を上げます。
4. 泥芽(どろめ)・下葉・ランナーの管理
これらは見つけ次第、迷わず除去してください。
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泥芽・下葉: 土に接して汚れたり、変色した芽や葉。根元の分岐点を確認し、横にパキッと折り取ります。
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ランナー(つる): 親株から伸びてくる「つる」。実に行くはずの糖分を奪ってしまうため、見つけ次第、根元から除去してください。
5. 花芽(はなめ)の誘導
収穫のしやすさを決める大事な作業です。
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理想の向き: 花芽が通路側(外側)を向いていること。
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ランナーピンの活用: 花芽が内側を向いている場合は、ランナーピンを使って外側へ向くように優しく誘導して固定します。
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紐のチェック: いちごの菓房をかける紐に、実が引っかかっていたら外して正しい位置に直してください。
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目的: 実が葉に隠れるのを防ぎ、色づきを良くし、収穫作業をスムーズにするためです。
6. 過熟果・カビいちごの撤去(衛生管理)

メンテナンス中に実の状態も必ずチェックしてください。
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過熟果(熟しすぎた実): 収穫遅れなどで柔らかくなりすぎたいちごは、皮が破れて果汁が漏れ出しやすく、そこからカビや虫を寄せる直接の原因になります。まだカビていなくても、見つけ次第撤去してください。
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カビいちご: 過熟や傷口からカビが発生してしまった実を発見した場合は、周囲に胞子(菌)を飛ばさないよう、静かに、かつ速やかに取り除いてください。
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重要: カビた実や腐った実に触れた手・手袋で、他の健全な実や株に触れると、菌を塗り広げてしまうことになります。触れた後は必ず手指を清めるなど、注意しましょう。
7. かんざし取り:終わった花房の片付け

いちごを数個収穫し、その茎(花房)にこれ以上実がならない状態になったら「かんざし取り」を行います。
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やり方: 実がなくなった花房の茎を、根元から引き抜いて除去します。
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目的: 終わった茎を残しておくと、新しい花芽に栄養がいかなくなるだけでなく、枯れて病気の原因になるのを防ぐためです。
8. 作業の鉄則
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できるだけ晴れた日の午前中に行う: 傷口を日光で即座に乾燥させ、菌の侵入を防ぎます。
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「横にパキッ」と折る: 根元を横に倒すようにして欠き取ります。真上に引くと株ごと抜けるので注意してください。
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手作業が基本: 自分の指先で感覚を確かめながら、丁寧に作業しましょう。
9. 病気・害虫・その他の異常(ネズミなど)の発見と報告
作業中は、手元の実や葉だけでなく、株全体や周囲の様子にも常にアンテナを張ってください。
■ チェックポイント:こんな「異常」を見逃さない!
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病害虫のサイン: 葉に白い粉(うどんこ病)、黒い斑点、不自然な萎れ、葉裏の小さな虫やクモの巣(ハダニ)など。
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害獣・その他のサイン: 実がかじられた跡(ネズミや鳥)、マルチや土の穴、動物のフンなど。
■ 発見時のアクション
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むやみに触らない: 病気の種類によっては手袋を介して感染を広げるため、判断に迷うものは触れずに報告してください。
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速やかに報告: 「場所(〇号ハウス、〇列目)」と「状態」を具体的に管理者に伝えてください。スマホで写真を撮っておくと非常に助かります。
10. 今後の運用について
このマニュアルは、現時点での暫定版です。今後、栽培サポートの専門家との話し合いや、実際の現場状況を見て、より良い方法へ常にアップデートしていきます。
現場で「こっちの方がやりやすい」「この芽はどうだろう?」という気づきがあれば、どんどん共有してください。みんなでオアシスファームの「正解」を作っていきましょう!
